日本酒の酒器の名称と選び方【お酒を注ぐやつ】
日本酒を飲む時に使用する事が多いのは、お猪口、徳利、ぐい呑み、片口、お燗瓶、盃かと思います。居酒屋ではお燗瓶とお猪口、または、徳利とお猪口で出てくる事が多いです。お家で飲む場合にはおしゃれできれいでテンションの上がる器であれば何でもOK。日本酒好きに贈り物をするときも酒器を贈るのがベストです。
日本酒の酒器の種類と名称
ここでは、日本酒を飲むのに愛用される酒器の名前、種類、目的などを一つ一つ解説します。ぶっちゃけ、家では「他人に迷惑をかけなければ」ラッパして飲んでもいいし、ワイングラスで飲んでもOKなので、楽しく飲めれば何でもOKです。細かいルールとかもあんまり気にせずに。
お猪口(おちょこ)
この写真の左にある器くらいのサイズのものです。指でつまんでちょいちょいっと飲みきれる量(30~45ml程度)が入るものです。内側に青い円が2つ描かれているものは、テイスティングや利き酒によく用いられるタイプのものです。
徳利(とっくり)
日本酒を約180ml、1合入れておける縦長か、ずんぐりむっくりした形の瓶、または、グラスです。写真の真ん中の黒い縦長のやつが徳利です。
ぐい呑み(ぐいのみ)
お猪口のでっかい版です。だいたい50ml~80ml入れられるので、お猪口ではちょっと足りないって方にはこちらがおすすめ。写真でいうと、お猪口よりはでかいけど、でかすぎないくらいの器のことです。
片口(かたくち)
ぐい呑みくらいのサイズの器の一箇所が注ぎ口になっているタイプのものを指します。この写真の右側のやつに近い形をしているもののことを言います。片口の方に日本酒を注ぐと、左のお猪口にも適量お酒が流れて、趣深く、風流です。
お燗瓶(おかんびん)
飲食店などで出てくる、写真の右側みたいなものを「お燗瓶(おかんびん)」と言います。お店(画像は甲府の麺屋コリキ)としてはササッと出せて楽で、徳利代わりになるので飲む方も楽。酒造メーカーごとにロゴが入ってるので、もらって帰りたいなんてこともある。容量はだいたい180mlです。
盃(さかずき)
器の飲み口が大きく開いており、カクテルグラスのようになっている背丈の浅いものを指します。大きさが様々で大きいのだと720ml入るものもあるし、小さいものだと30mlギリギリのものもあります。御神酒を飲む時に使用される事が多い印象です。
升(ます)・グラス
木製の四角い升の中に、グラスを入れて、グラスに日本酒があふれるくらいに注いで飲むタイプの、ちょっと変わった飲み方のために升が使われる事があります。意味合いとしては、諸説あると思いますが、あふれるほどの感謝とか、あふれるほどの贅沢をって所です。飲み方は
- グラスの日本酒をうまい具合に飲む
- 升の日本酒をグラスに移して飲む
- 升に残る分は、升から唇をつけずに飲む
など、お酒とお酒の席を楽しむための工夫の一つです。丁寧、かつ、おしゃれに飲めるかどうかより、見た目と雰囲気を楽しむためのものですので、風情とか品の有無はあまり気にしなくていいかなと思います。もっきり(盛り切り)と呼ばれることもあります。