谷櫻「八雷神」の味|甘酒・もろみ・稲藁系でお米の良い所も悪い所も詰め込んだような味

谷櫻|日本酒

谷櫻「八雷神」は、甘酒やもろみ系の香りと稲藁っぽい風味があり、えぐみや渋さ、米ぬかっぽい風味とほんのり甘酒のような甘みが感じられる個性的でかなりクセの強い製法に忠実な味が出ている珍しい日本酒。

テイスティング・メモ

谷櫻「八雷神」の香り

甘酒のようなお米由来のグルコースっぽい甘い香り、もろみのような香りが印象的。かすかに稲藁っぽいこもった香りがあるが、甘ったるいだけの香りではなく、アクセントとしてちょうどよい要素になっている。香り立ちは控えめだが、広がりのある香りでキレもよい。

English SAKE Review

【SAKE Aroma】

The sweet aroma of glucose derived from rice, like amazake, and the aroma of moromi are impressive. There is a faint rice straw-like aroma, but it is not just a sweet aroma, but a just right element as an accent. The aroma is modest, but it has a wide-reaching aroma and is sharp.

【SAKE Taste】

It has a mild taste, a unique rice skin or straw-like sourness, a unique flavor reminiscent of brown rice juice or rice bran pomace, and a very complex taste that is difficult to understand. It feels more like a mysterious naturally occurring alcoholic drink than sake, and if it was served to you without an explanation of the ingredients and how it was made and without being told that it was sake, you might spit it out.

It’s not bad in general, but it has a taste that is a half-hearted mix of the astringency and bitterness of the rice used for cooking, “kame no o," and a strong sourness, and combined with the fact that it is made using the kimoto method, it feels like a super natural organic sake. If you think of it as the original source of alcohol, it feels like an alcohol created by God or nature. Sake should not be enjoyed for its deliciousness, but rather as a way to reflect on your life and the way you have lived, and to cherish nature.

谷櫻「八雷神」の味

口当たり低刺激で玄米ジュースや米ぬかの搾りかすのような風味を感じる独特のお米の皮や稲わらっぽい酸味、クセ、渋さがあり、非常に複雑で理解するのが難しい味わい。日本酒というよりは、自然発生した謎のアルコール飲料という感じで、原料や作り方の説明とこれが日本酒であると言われないで出された場合は吐き出すかもしれない。

 

一概にまずくはないが、ご飯に使うお米「亀の尾」を日本酒にした場合の渋さや苦味が強めの酸味が中途半端に混ざった感じの味に仕上がっており、生酛造りなのも相まって超天然オーガニック日本酒という感じ。お酒の原典のような感覚であればまさに神様や大自然が生み出してくれたアルコールって感じ。おいしくあじわうのではなく、自分のこれまでの人生や生き方を反省しながら、自然を大切にしたい気持ちと一緒に味わうべき日本酒。

 

谷櫻「八雷神」の色

ほぼ無色、わずかに言われれば分かる銀系淡黄色で鮮明な色合い。

 

体調の影響

正直に言えばおいしい日本酒ではなく、900円で2L入ってる紙パック日本酒よりもあかん味。なのだが、製造コンセプトとここまでよくぞ作りきって売ろうとする状態に持っていったとその点に関しては評価すべき所があり、おいしくはない。

 

自然派、オーガニック、無添加を大切にしている方で、このお酒を使って料理をしようとする方にはかなりの価値があると思われる。精米歩合は80%で、最近の日本酒ではなかなかお目にかかれない精米歩合なため非常に勉強になる味をしていて、生酛造りのそれらしい味、お米「亀の尾」で日本酒を作るとこうなるよ、というパターンを示してくれている希少な例。

 

180mlを飲み切るのに40分かかる。私がいつも飲んでいる武ノ井の萬代光なら5分かからない。

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谷櫻「八雷神」の詳細

商品名谷櫻 八雷神 生酛造り 無濾過純米酒
メーカー谷櫻酒造

アルコール度数

精米歩合

アルコール度数:15%

精米歩合:80%

原材料名米(全量無農薬無肥料「亀の尾」)、米麹
公式サイト 
個人的な評価★★★☆☆

※感想は個人の主観です。

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Posted by 日本酒愛好家