井出「甲斐の開運 ふじの風花」の味|花系の苦・甘・酸と複数の味の広がりがある辛口系で優しく飲みやすい日本酒

2021年12月7日井出|日本酒

井出「甲斐の開運 ふじの風花 にごり酒」は、上澄みは酸味、にごりは苦甘系の香りと味で、甘酒ともろみの要素に、辛口系の日本酒をあわせているような花系・脂肪酸系の甘味が特徴的な、ちょっと苦味のクセがあるけど、おいしく飲める日本酒。

テイスティング・メモ

井出「甲斐の開運 ふじの風花」の香り

上澄み:白ブドウ果肉系酸味と弱いアルコール臭があり、目隠しして香ると、赤ワインのピノ・ノワールやメルローっぽい香りがあるので、とてもおもしろい。瑞々しさと果肉感がある酸味を感じる香り。ほのかに花っぽい甘そうな香りもあるっちゃある。

 

にごり:アルコール臭がわずかにあるが、脂肪分系のまるっとしたやわらかそうな甘い香りがあり、急に香りが弱くなる。甘酒と言われるとなんか違うし、もろみともまた何か違う感じの花系のこもった甘さが香る。

 

English SAKE Review

【SAKE Aroma】

It has flowery sweet aroma, for example grape flesh or flower syrup, lactic milk sweet, moderate balanced acidity, clear mellow rounded aroma.

【SAKE Taste】

It tastes like smooth clear gentle sweet, moderate bitter and sweet, rough dry alcohol and acidity, AMASAKE or MOROMI taste, bitter and acidity.

井出「甲斐の開運 ふじの風花」の味

上澄み:口当たりスムーズかと思わせつつ、舌の上で一気に発酵途中の酸味・渋味っぽさがやってきて、割と苦くて、どこか一瞬甘酒っぽさがいるけど、飲み込む頃には苦さ、アルコールっぽさの方が印象に残る。

 

酸味が30%、花系の甘味が10%、渋味・苦味が40%、残りが透明感と水感とアルコールって感じの味わい。比較的辛口だけど、爽やか。

 

にごり:口当たりから、かなり甘くトロンとしているが、舌や喉奥、上顎では酸味やピリピリするようなアルコールの辛さ、やさしく浸透していく濁り部分の渋さが印象的。甘優しい口当たりの印象から、一気に鬼厳しい味わいにシフトチェンジしてくる上に、渋さ、酸味、苦さと甘味がぐわっと押し寄せる感じで舌が忙しくなる。

 

井出「甲斐の開運 ふじの風花」の色

上澄み:花の蜜系の薄まった淡黄色。上澄みにもわずかに濁り(白くこもった色)がある。

 

にごり:カルピスっぽい白さで、わずかに黄色が混ざっている。

 

体調の影響

特に悪酔いはしない。最初上澄みを飲んでから混ぜちゃったけど、混ぜずに、少しずつ透明から白色に濁っていく過程を楽しみながら飲むほうがおいしいかもしれない。

 

透明度が高いほどスッキリフルーティーで、白くにごるほどトロンとした甘味と複雑な味わいに変わっていくので、混ぜることなく、自然に注ぐことによる混濁と味の変化を楽しんだほうがおもしろそう。

 

フタを開けると白いつぶつぶがついていた。別に悪いものではない。ご安心されたし。

 

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詳細

商品名甲斐の開運 ふじの風花 にごり酒
メーカー井出醸造

アルコール度数

精米歩合

アルコール度数:15~16度

精米歩合:65%(日本酒度+1、酸度1.2)

原材料名米、米麹|701酵母・速醸酒母
公式サイト 
個人的な評価★★★★☆

※感想は個人の主観です。

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Posted by 日本酒愛好家