【特集】賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」の味｜りんごパイナップル系の香りに複雑な味わい広がる味覚の宝物庫のような日本酒

2022年1月6日特集

賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」は、ミネラル感と瑞々しさあふれるりんご・パイナップル系の香りがあり、濃厚な旨味、渋味、わずかに酸味、ほわっとした甘味がある絶妙なバランスの味わいがある日本酒で、私が日本酒を飲み始めるきっかけの一つとなった日本酒でもある。

テイスティング・メモ

賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」の香り

若いりんご、酸味、みずみずしさと共にミネラル感もあるアルコールっぽさが香る。厚みがある香りで、透明感は少なく、パイナップルや桃のような香りもわずかにあるが、若干アルコール由来の渋さがあるので「クセ」と感じる人もいると思われる。

賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」の味

口当たり濃厚な味わいを感じさせる旨味があり、バランスの良い酸味、舌の上に残る渋味、口の中全体に残る甘味ととろみ。花の蜜でこしらえたかのような、ちょっとクセはあるけど華やかさはある味わいで、時々アンバランスな雑味が邪魔をする。

アルコールっぽさが強い瞬間があるが、そこにはわずかに華やかさ、フルーツっぽさ、花っぽさが混在していて、他のアルコールっぽさとは雰囲気が少し違う。全体的にはバランスが取れていないので、今飲むとおいしいかというとそうでもない。

賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」の色

金系淡黄色で、透明度高く、サラサラしたきれいな純金っぽい色合いで美しい。

体調の影響

私が日本酒を飲み始めるきっかけとなったお酒・銘柄。いわゆる、原点の酒。今飲むとおいしくはないね。ラベルのメッセージ性に惹かれて購入して飲んだ。この日本酒がなかったら、日本酒にハマることもなかった。敬意を評して掲載させて頂きたい。あの時はおいしく感じた、心が動いた。だから、今ほどに日本酒に埋もれている。

魂の込められた一滴に、心動かされた人がここに1人いて、山梨の日本酒ではあるが、日本酒沼に引き釣りこまれたものが1人いる。そのきっかけとなった酒がこれである。敬礼。

賀茂鶴「一滴入魂　純米吟醸」の詳細

※感想は個人の主観です。