井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」の味｜マスカットと砂糖液と渋系アルコールのバランスが取れた甘口日本酒

2022年8月14日井出｜日本酒

井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」は、氷砂糖とマスカットを合わせたような甘い香りと味に、アルコール由来の容赦ない辛さと渋さがあり、それでも負けずに主張はするマスカット系の砂糖っぽい甘味が印象的な渋く甘いフルーツワインのような日本酒。

テイスティング・メモ

井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」の香り

香り立ちが弱く、氷砂糖を常温で溶かしたシロップのような甘ったるい香りが感じられ、他の目立った香りがなく、花でもフルーツでもない、単純な糖類の甘い香りのみ感じられる。少し温めるとお米由来アルコールか、ミネラル由来か、渋いオヤジっぽい酒みたいな渋い香りがある。

時々、マスカットのような風味をもった香りが出てくるが、確証をもってその香りを持っていると断言できない。

井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」の味

口当たり弱い主張の真水っぽさとわずかな甘みがあり、途中から渋めのシャインマスカット果肉とジュースのような、マスカット系のフルーティーでふくらみと柔らかさがある甘さが主張して、わずかに爽快で新鮮さある渋味、微弱な酸味が舌の側面上を泳いでいく。

お米感がほとんどなく、マスカットの果肉汁を少し水で薄めたような味わいで、アルコールの渋さが少し重なって日本酒らしさはあるが、フルーツワインと言われても区別がつかない場合がありそうな味わい。酸味はなく、感じるピリピリはアルコールのもので、舌の上では渋さや辛さになっている。

井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」の色

金系淡黄色ながら、なめらかで光を反射しないような鈍そうな色合い。明度は低めで少し暗い感じはするが花蜜系の柔らかい色合いはある。

体調の影響

度数の影響はあまり受けていないように感じるかもしれないが、時間差でガッツリ来る。井手醸造の販売店「酒望子」で入手したレアな日本酒。甲府で見かけることはなく、酒蔵に行って買うのが一番確実で早いが、売店のスタッフに聞かないと奥から出してもらえない可能性があり、在庫は事前に電話で確認したほうが良い。

メインのラベルには「蔵囲い氷点貯蔵」とは書いていない。3種類ほど、生酒が販売されているため、他のものと混同しないように、ラベルを見せたほうが良い。井出醸造の酒蔵の売店では「氷点貯蔵の生原酒」で通じる。

井出「甲斐の開運　無濾過生原酒　蔵囲い氷点貯蔵」の詳細

※感想は個人の主観です。