武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」の味｜控えめツツジの花系の甘さと淡いアセロラ風酸味とお米の渋さがある日本酒
武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」は、控えめなアミノ酸系かつツツジ花系の甘く清廉な味と香りに、サンザシっぽくもツツジ系の、薄めたアセロラのような甘味と酸味があり、お米系渋さもわずかにあって、コスモス花酵母の風味の勉強になる日本酒。
テイスティング・メモ
武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」の香り
淡く、控えめで、弱い花系の香りなのは確かだが、アミノ酸系の甘い香りがあって控えめ、コスモスの花の香りかどうかは分かりにくいが、上品で清廉、小さくて発色の良さそうな色の花の香りっぽさはある。若干爽快で、すっきりしている。
【SAKE Aroma】
It has mild moderate weak flowery azalea aroma, for example amino acid sweet from flower, elegant clean mild flowery fresh sweet.
【SAKE Taste】
It tastes like clear and balanced flowery sweet, rice bitter and flowery acidity, flower syrup and fruity mild acidity, moderate acerola acidity.
武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」の味
口当たりすっきり系、適度に花系の甘味があるが、舌の上でお米系の苦渋味を持ちつつ、大きな花系の刺激と主張強めの酸味が少々、花の蜜にありがちな落ち着いていて控えめな花密のような甘味があるのが印象的。
多くの人にとって味わったことのない「つつじ」の花蜜っぽい味わいがあるが、サンザシに甘味を追加した感じ、アセロラを薄めてリンゴジュースと混ぜた感じとも表現できる特殊な風味があり、非常に勉強になる。
武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」の色
銀系淡黄色、花蜜系だがサラサラした液感。少量でも淡黄色なのは分かるくらいの色あい。
体調の影響
悪酔いはしないが、味わいが独特すぎて分からない…人が多い可能性がある。花酵母を生かした味がどんな風味を持つのかをよく表現している素晴らしい挑戦酒。
コスモス（KOS-MOS｜Cosmos）の花言葉は「変わらずあなたを思う/想う」で、乙女の真心とも言われる。東京農大花酵母研究会のページ（こちら）によると菌株は「KS-3」と言うらしく、きょうかい9号酵母と同程度の酢酸イソアミル生成をすると共にリンゴ酸の生成もあってバナナのような風味も出すとのこと。
心地よい風味ではないが、こってり甘い感じはあるので、水っぽく辛口なだけの日本酒があればコスモス花酵母は活躍の可能性があると考えられる。
清酒製造用酵母の分離および実用化（数岡孝幸）｜5ページ目
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/110/5/110_298/_pdf
武の井「コスモス酵母仕込 純米吟醸」の詳細
| 商品名 | 武の井 コスモス酵母仕込 純米吟醸 |
| メーカー | 武の井酒造 |
アルコール度数 精米歩合 | アルコール度数：16度 精米歩合：60% |
| 原材料名 | 米、米麹 |
| 公式サイト | |
| 個人的な評価 | ★★★★☆ |
※感想は個人の主観です。