お酒を長く楽しむための健康生活術と知識について
日本酒をよく飲む人は、同時に天ぷらや唐揚げなども嗜んでいるかと思います。実はこの組み合わせは肝臓・膵臓・胆のう・腎臓などへの負担が大きいため、きちんとした知識を持った上で、気をつけて嗜む必要があります。特に外食が多い方、一度に飲める日本酒の量が多い方は要注意です。舐めてかからないように。
長く、楽しく、お酒を楽しむために
お酒が好きな人でも、強制的にお酒が飲めなくなることがあります。
- 糖尿病
- 胆石
- 胆のう炎
- 膵炎
- アルコール性肝障害
- 肝硬変
- 腎炎
- 尿管結石
動物性の肉、油の多い天ぷらなどの食事、継続的に大量のアルコールを摂取、栄養の偏りと栄養不足、疲労とストレス、睡眠不足と運動不足が重なるとこれらの病気になる要因が揃っています。
若さや持ち前の健康を過信して、この食生活を続けていると、ある時、急に「右脇腹から背中にかけての違和感や痛み」を感じるようになります。
これが、終わりの始まりです。もしかしたら、ただのぎっくり背中の一歩手前、筋肉痛かもしれませんが、お酒をよく飲む人(1日3合を毎日とか)は消化器系・内臓系の問題も必ず疑いましょう。
大好きなお酒が飲めなくなります。
食生活で気をつけること
何をやめればいい、という話は非常に分かりにくいので、意識して食べると良いものを列挙します。
- 納豆
- 長ねぎ
- おくら
- みょうが
- しょうが
- ほうれん草
- しじみ・あさりの味噌汁
- サバ
- 鮭
- 雑穀米or玄米混じりのごはん
- 適度な水
- 豆腐
- 山芋
- きゅうり
- トマト
- キャベツ
- レタス
- 豆もやし
- イカ
- タコ
これらの食材を意識して食べるようにして下さい。野菜類は可能ならば、加熱せず、自分で食べやすいサイズにカットだけして、シンプルな味付けで食べましょう。レモンハーブ岩塩とかをかけて食べるだけにしましょう。
コレステロールを多く摂取してしまう油もの、動物性の肉は断食する必要はないですが、食べすぎていると悪いので意識して減らしましょう。毎日の外食や食事をスマホで写真を撮って記録しておくと、自分が何を食べたのか把握しやすく、健康管理に最適です。外食が多い方はたいてい野菜が足りておらず、油もの、主食(炭水化物)メインが多いです。
なんでダメなのか
多くの人は、仕事終わり、寝る前にお酒とおつまみを堪能すると思います。この組み合わせ、例えば、日本酒と塩味の効いた天ぷら、鶏串なんかは最高においしいのですが……、肝臓・胆のう・膵臓からすると負担が大きいです。
- コレステロールの処理
- アルコールの分解
- 尿素の処理
- 疲労回復処理
- 造血作用
- 毒素の無毒化処理
- 食べ物の消化吸収
などの負担が、一気に肝臓周辺にかかることになります。これはエグいダメージになっています。お酒とおつまみを堪能して、そのまま気持ちよく寝ているつもりが、内臓はフル稼働しないといけないので、強制労働させられ、脳は休めていても内臓は休めていない状況になり、寝起きは悪くなり、ストレスは増えます。お酒は脳を麻痺させる飲み物です。
そして、朝食、昼食にまた外食でコレステロールや塩分が多すぎる食事を取り続けていれば、糖尿病・肝硬変・人工透析・人工肛門まっしぐらと考えて、怯えるくらいでいたほうがよいです。最悪の場合は、冗談抜きで死に至る病にかかって、気づかず時すでに遅し…ということもあります。
こうなってしまった場合は、お酒禁止だけでなく、カリウムの多い食事もNG、少なすぎもNG、食べられる食事が急激に減り、完全なコントロール下に置かれて、食事の楽しみがなくなって、食事が苦痛になる人もいます。
「お酒は20歳になってから」の理由
容赦なく言えば、自身の健康とお酒を飲む量を自分で管理できる”はず”の年齢だからです。お酒は酔いますし、飲み過ぎれば急性アルコール中毒で死ぬ危険もありますし、慢性的に摂取すれば内臓に取り返しのつかないダメージを与えます。
20歳を超えていれば、そんなことは知っていて当たり前、ということと、さすがにその程度の自己管理ができるはずの年齢であること、お酒や健康管理の大切さを大なり小なり学べているであろうということ。
50、60歳でもちゃんと調整できてない人もいますが、それは20歳の人が真似すべき例ではなく、反面教師とすべき人です。
長い人生、長く、楽しく、何の心配もなく食事もとり、お酒も楽しみたいならば、適量を意識しつつ、内臓に大きな負荷がかからない食生活・労働・睡眠を意識しましょう。
ヤバいかも…という方は
まずは、お酒を飲むのを一旦STOPして下さい。その後、内科・消化器内科の問診・診断・検査を受けて下さい。同時に
- 前述の薬味混じりの納豆雑穀ごはん
- しじみやあさりの味噌汁
- レタス・きゅうり・トマトなどのサラダ
- サバ・鮭等の焼き魚
- 適量の水分摂取
のような食生活を、医師のサポートとアドバイスの元、はじめてください。その時の健康状態によっては摂取しないほうが良い栄養素があります。
生活を変えて、摂取する食材を意識して追加、または、変更して下さい。動物性タンパク質を完全に断つ必要はないですし、完全に断っては逆に良くないので、適量のみにするよう意識して下さい。
日々食べている食事の写真をスマホで撮影して残しておいて下さい。何を取りすぎていて、何が足りていないか分かる上に、過去に自分が食べたものを忘れていても、写真に撮ってあれば思い出せます。